IELTS(アイエルツ)とTOEFLiBTについて
IELTS(アイエルツ)とTOEFLiBTは、
第二言語としての学術英語能力判定テストです。
IELTSとTOEFLiBTの認知度について
海外正規留学を目指すとき、必ず必要になるのが英語力を証明するためのテストスコアです。その中でもIELTSとTOEFLは両方とも世界的に知名度のある英語力を証明するためのテストですが、どちらを勉強するか、ということは受験者によっては非常に重要なことです。
留学先によって認めてくれるテストは違いますが、現在ではほとんどの国でIELTS/TOEFL共に認められています。そのためどちらのテストを選ぶか、という点は皆さんの適正を鑑みて注意深く判断する必要があります。
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IELTS |
TOEFL |
アメリカ |
ほぼすべての大学 |
○ |
カナダ |
ほぼすべての大学 |
○ |
イギリス |
○ |
○ |
オーストラリア |
○ |
○ |
ヨーロッパ |
○ |
○ |
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試験内容の比較表
下記にIELTSとTOEFLの比較表をまとめています。試験時間や問題の出題方法が少し違いますが、それぞれ試験内容に大きく変わりがないことが見て取れます。
ただ、下記に示した通り、二つのテストを比べると特徴的な問題がいくつかあります。IELTSではライティングセクションタスク1にて図やグラフ、チャートといったものを客観的にレポートにまとめる技術が必要になり、TOEFLではIntegrated
Task(複合問題)と呼ばれるTOEFL最大の難所が特徴になります。
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IELTS
Academic |
TOEFL
iBT |
Listening |
試験時間 |
30 分 |
60 〜 100 分 |
問題数 |
40 問程度 |
30 問〜 36 問程度 |
試験内容 |
4 Section から構成
Section 1: 日常的な会話
Section 2: 日常にある説明
Section 3: 学術的な会話
Section 4: 学術的な講義 |
2 Section から構成
Section 1: 学術的な会話
Section 2: 学術的な講義 |
Reading |
試験時間 |
60 分 |
60 〜 100 分 |
問題数 |
40 問 |
36 問〜 70 問程度 |
試験内容 |
3 つのパッセージが出題
全て学術的な内容
1 パッセージ 850 字程度 |
3 〜 5 つのパッセージが出題
全て学術的な内容
1 パッセージ 600 〜 700 字程度 |
Writing |
試験時間 |
60 分 |
約 60 分 |
問題数 |
2 問 |
2 問 |
試験内容 |
2 Task から構成
Task 1: 図や表、グラフ解説
( 約 20 分 150 語以上 )
Task 2: 主観の意見
( 約 40 分 250 語以上 ) |
2 Task から構成
Task 1: Independent Task
( 約 30 分 300 語程度 )
Task 2: Integrated Task
( 約 20 分 150 〜 225 語 ) |
Speaking |
試験時間 |
約 15 分 |
約 30 分 |
問題数
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3 問 |
6 問 |
試験内容 |
Part 1: 自己紹介・挨拶
Part 2: スピーチ
Part 3: ディスカッション |
Part 1: Independent Task
Part 2: Integrated Task |
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IELTSの特徴: 図や表、グラフの解説
ライティングセクションにて図やグラフ、表を客観的に説明、レポートとしてまとめるためには、話し言葉や通常レターに書くような書き言葉では使用しないような表現を覚える必要があります。
例えば、
Diagram/Chart:図
Table/List:表
Line graph:折れ線グラフ
Bar graph:棒グラフ
Pie graph/Pie chart:円グラフ
Increase slightly:徐々に下がる
Decline slowly:徐々に下がる
Fall dramatically:劇的に落ちる
などチャートやグラフを説明する際に必要な表現を覚え、使いこなせるようになることが必要不可欠です。
TOEFLの特徴: Integrated Task(複合問題)
TOEFLがiBTテストに変わり最大の難所として知られるのがIntegrated Task(複合問題)です。Integrated とは、「複合」という意味で、Integrated
Taskとは「複合問題」という意味です。
TOEFL iBTでは、ライティングとスピーキングセクションに追加された問題形式になります。問題は文章(250-300語を3分)を読み、その内容に関連したLecture
(230-300語で約2分)を聴き、内容をまとめる(20分で150-225語)という流れで、Speaking SectionのIntegrated
Taskのパターンも非常に似ています。
そのため、このセクションを効果的に対策を行うためには、非常に高度なリスニングスキルが必要となり、逆を言えばリスニングセクションが苦手な方はTOEFLを選ぶべきではない(IELTSを選ぶべき!)、という結論に達します。
またこのセクションは、より大学生活に密着したセクションと言えます。教科書を読み、授業に参加し、そしてそれらの内容についてのエッセイを書く、まさにアメリカの大学生の一日を短時間であらわしています。こういった複合問題は現在IELTSにはありませんので、TOEFLより難易度が低いという見解もできます。
IELTSとTOEFLスコア換算表
IELTSはケンブリッジ大学 ESOL Examinations、ブリティッシュ・カウンシル、IDP Education Australiaに協同で管理、運営しています。一方TOEFLは、ETS(Educational
Testing Service)というアメリカ、ニューヨークにあるNPO団体が管理、運営しております。
そのため、テストを開発している団体が違いますので、スコアの正確な換算というのは非常に難しいのですが、下記がイギリスの大学院などで実際に採用されている換算方法になりますのでご参考ください。
IELTS |
TOEFL
iBT |
TOEFL
CBT |
TOEFL
PBT |
7.0 |
100 |
250 |
600 |
6.5 |
88 |
230 |
570 |
6.0 |
76 |
207 |
540 |
5.5 |
68 |
190 |
520 |
5.0 |
61 |
173 |
500 |
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